今年後半の登場が予想されている「iPhone 18 Pro」および「Pro Max」に関する新たな情報が飛び交う中、Appleは同時に、発売から12年以上が経過した「iPhone 5s」向けにソフトウェアアップデートを配信するという驚きの動きを見せた。最先端のハードウェアへの期待と、過去の製品に対する異例の長期サポート。この二つのニュースは、Appleという企業の現在地を象徴している。

刷新されるデザインとA20 Proチップ

次期フラッグシップとなるiPhone 18 Proシリーズは、現行モデルの基本的なサイズ感やデザイン言語を踏襲しつつも、新鮮さを感じさせる三つの大きな変更が加えられる見通しだ。

まず注目すべきは、ディスプレイ上部の「ダイナミックアイランド」の縮小である。Face ID関連のコンポーネントを画面下に埋め込む技術により、近年で最小の切り欠きサイズが実現すると見られている。また、背面デザインにおいては、前モデルのiPhone 17 Proで賛否両論あったツートンカラーのデザインが見直されるようだ。アルミニウム部分とガラス部分の色味をより自然に融合させ、一体感のある外観を目指しているという。新色の候補としては「コーヒーブラウン」「パープル」「バーガンディ」などがテストされており、17 Proで好評だった大胆な色使いの路線が継承される可能性がある。

心臓部には、製造プロセスが2nmに到達した初のチップ「A20 Pro」が搭載される模様だ。WMCM(ウェハレベル・マルチチップ・モジュール)パッケージング技術を採用することで、パフォーマンスと電力効率、そしてAI処理能力において、現行のA19 Proから飛躍的な進化を遂げると期待されている。

カメラ機能の進化と物理ボタンの見直し

カメラシステムにおける最大のトピックは、メインカメラへの「可変絞り」機構の導入だろう。これにより、撮影者は被写界深度を自在にコントロールできるようになる。背景を大きくぼかして被写体を際立たせたり、あるいは風景全体にピントを合わせたりと、一眼レフカメラのような表現が可能になる機能だ。

ハードウェア面では、バッテリー容量の増大も計画されている。iPhone 17 Proシリーズで好評を博したバッテリー持ちの良さをさらに強化するため、iPhone 18 Pro Maxは前モデルよりも厚みと重量が増すという情報も、定評のあるリーカーから出ている。当初はPro Maxのみと見られていたバッテリーの強化だが、小型のProモデルにも同様の恩恵がもたらされる公算が高い。

一方で、iPhone 16で導入された「カメラコントロール」ボタンは、その仕様が簡素化されるようだ。現行のタッチセンサーによるジェスチャー操作は多機能である反面、操作が複雑で扱いづらいという声も少なくない。次期モデルではタッチ機能が削除され、よりシンプルでユーザーフレンドリーな操作体系へと「逆進化」すると報じられている。また、通信面では自社製モデムの開発が進んでおり、iPhone 16eやiPhone Airに続く形で、さらに性能と効率を高めた「C2モデム」の搭載が予想されている。

12年前のiPhone 5sへ救いの手

最新技術への期待が高まる一方で、Appleは自社のレガシーデバイスに対しても驚くべき対応を見せた。2013年9月に発売されたiPhone 5sに対し、突如として「iOS 12.5.8」の配信を開始したのである。実に発売から12年以上が経過してのアップデートだ。

今回のアップデートは、セキュリティパッチにとどまらず、FaceTimeやiMessage、デバイスのアクティベーションといった基幹機能を2027年1月以降も継続して利用可能にするための証明書更新が含まれているという。同様の措置は2014年発売のiPhone 6にも適用される。古い端末を少しでも長く使えるようにというAppleの配慮は、単なる懐古趣味ではなく、実用的な延命措置といえる。

長期サポートというブランドの強み

この動きに合わせて、iOS 15、iOS 16、そして最新のiOS 18系統(iOS 18.7.4など)に対しても新たなバージョンが一斉に公開された。中には「iOS 26.2.1」という将来的なバージョンナンバーへの言及も見られるなど、同社のソフトウェア開発体制は多岐にわたっている。

Android陣営も近年サポート期間を延長する傾向にあるが、規制対応などの側面が強い。対してAppleの場合、iPhone 15 Pro Maxでの5年間のセキュリティ更新公約をはるかに超え、実質的にはそれ以上の期間、脆弱性修正や機能維持のためのアップデートを提供し続けている。

今現在、iPhone 5sをメイン機として利用しているユーザーは極めて少数だろう。しかし、引き出しの奥に眠っている古いiPhoneが、ふとした瞬間にまだ使える状態で維持されているということは、ユーザーにとって一種の安心感につながる。最新のiPhone 18 Proで技術の最先端を走りつつ、12年前の端末も見捨てない。この姿勢こそが、Appleのエコシステムを強固なものにしている要因なのかもしれない。